~旅行2日目の続きの続きの続きの続き~
「越前松島水族館」を後にし、向かったのは福井市。駅前のホテルで一部屋借り、車と荷物を置いて散歩にでかけます。なかなか大きな都市で、ごみ一つ落ちていない奇麗な街です。


路面電車が走っていて面白い。
そしてもっと驚いたのがこちら。


駅前に恐竜がいる!?(; ・`д・´)
なんでも福井県は、日本で最も恐竜の化石が発掘されている場所だそうで、観光資源としても上手く活用しているようです。

とてもリアルに作られていますね。リアル恐竜を見たことはありませんが。
写真ではわかりませんが、この恐竜たちは少し動いています。鳴き声も聞こえてくる凝りようは一見の価値ありですね。しかしこれを知らない人が夜中に見たらびっくりするだろうな(;´∀`)

謎の鳥居。うーむ。なぞい。
そして福井市は地下道が広がっているらしい。それはすごいじゃないか。街が上下2重構造になっているわけですね。どれどれ行ってみましょう。

怖い(; ・`д・´)
延々とこんな感じで一切人とすれ違いません。ここも恐竜祭りで発展させて欲しいものです。
そろそろお腹が空いたので食事をするためにお店にはいりました。入ったのは蕎麦屋ですが、一風変わった店内で、食事スペースの奥にガラスでで仕切られた「蕎麦打ちスペース」があります。目の前で5人ほどの人々がせっせとそばを打っているのです。どうやら蕎麦の販売や食事だけでなく、そば打ち体験コースなるものがあるらしい。なんとも面白い光景です。

注文したものがこちら。左が十割そば。右が二八そばです。十割とはその名の通り100パーセントそば粉だけで作ったそばで、二八そばとは20パーセントの「つなぎ」と80パーセントのそば粉で作ったそばです。こうして改めて食べ比べをしたことはありませんが、この違いのわからない男の相手にとって不足無し!いただきます!
十割 ずるずる うまし!( ゚Д゚)
二八 ずるずる うまし!( ゚Д゚)
そばつゆに大根おろしとかつお節と薬味をいれるおろし蕎麦です。とてもさっぱりしていて、そばの香りやのど越しも本格的風味で非常に美味しいです。目を閉じてこの二つを食べ比べた結果、、、、どっちがどっちかわからない!そしてこうなることはわかっていた!どっちもうまし!
蕎麦屋の次は居酒屋で一休みしました。この居酒屋では、飲みながら写真の整理をしたり訪れた場所の情報を見たりしました。自殺の名所を撮影しまくりましたが、幸い奇妙なものは写っていませんね。雄島に関しての情報を見ていると、やはり心霊スポットとしての噂話が多いようです。ぼくはそういう類の話は気にしない方なので、ヤレヤレという感じなのですが、一つ気になる情報が。
「雄島を逆回りで一周すると死ぬ」
まったくどういう理屈でそうなるのやら。そもそもわざわざ逆回りしようと思う人なんてそうそういるもんじゃ、、、逆回り?さらに調べると時計回りが正で反時計回りが誤であるとのこと。うん?ぼくは右まわりしたよな?あれ?ボク、ギャクマワリシテマスガナ(;・∀・)
なんと知らないうちに呪いルートを選んでいたようです。さらにご丁寧なことに、知らずに逆回りをしてもこの呪いは適用されるという念の入りよう。まさか呪いをこの身に受けるとは思いませんでした。しかしずいぶんとアバウトな呪いです。「死ぬ」って。そりゃ誰だっていつかは死ぬでしょうよ。良心的な呪いで助かりました。こういうお話が苦手な人は、雄島観光の際はお気を付けください。
連休中頃に予定が入ったので明日は帰路につかなければなりません。短かかったですがとても良い旅行でした。歩きまくってとても疲れたので早めにホテルに戻って就寝です。福井はいいところだ!
~旅行3日目~
翌朝目覚めると良い天気です。今日は軽く500㎞以上ある道のりを帰らなくてはなりません。まあ途中で力尽きたらどこかで宿泊しようと呑気に出発します。しかし高速道路はお金もかかるし飽きてきます。よし、富山あたりで高速を降りて日本海沿いを北上してみよう。途中で海や山を眺めたりしつつのんびりとドライブします。やはり海は見ていて飽きませんな。



匂いや風に癒されつつ順調に走っているとあっという間に新潟までたどり着きました。しかし目的地は栃木県。すでに5~6時間運転していますが疲れはほとんどありません。よし、このまま帰ってしまおう。折角なのでここからも高速を使わずに下道を行くか。

ふむ、この山を越えるのか。よかろう。ガソリンを満タンにし、水と食料とタバコを買っていざ山越えです。海もいいけど山の景色もいいものです。深い緑の中に入って行くと気持ちも安らかになってきますね。徐々に日も落ち始め、夕日に照らされる山々も美しい。渋滞もほとんどなく快適ドライブです。そんな感じでくねくね山道を走っていると、前後を走る車が徐々に少なくなってきました。山が夕暮れから夜の闇に包まれ始め、信号も街灯もお店も何もなくなり、ふと気付けば漆黒の夜の山道を走っているのはぼくの車のみ。。。
怖いんですけど!!(; ・`д・´)
いやいやいやいやちょっとまっておくれ。暗すぎるだろこの道。山の稜線と夜空の色が溶け合って境目がわかりません。暗い道を走っているというより、黒い何かの中を進んでいるような奇妙な感覚になってきます。油断すると速度がどれくらい出ているのかわからなくなり、下手をすると進んでいるかどうかすら怪しくなるほどの真っ暗具合です。前後も左右もただひたすらの黒。こんなところで車が壊れたりしたらと思うと一層恐怖感が増してきます。この旅最大の恐怖がこんなところで襲ってくるとは思いませんでした。
あまりに暗いので少し車を停めて落ち着いてみます。

いとこわし( ;∀;)
人工の光どころか月も星の光も無い。こんな道をかれこれ1時間は走っています。こんな時はさすがに、旅先でスルーしまくった神や仏に祈りたくもなります。神よ、無事に山を越えさせておくれ。さらに、今撮影した写真をチェックしようとスマホを操作すると奇妙な現象が。画面上のアイコン達が高速で回転し始めたのです。画面を縦にしたり横にしたりするとそれに伴って自動で回転する機能ですが、画面を動かしていないのに凄いスピードでグルグル回っています。。。マジカンベンシテクダサイ。本気でゾッとしたので、すぐに画面を閉じて見なかったことにします。古い機種だからただの動作不良だ!そうだそうだ。
気を取り直して運転を続けますが、行けども行けども明かりが無い。ごくまれに来る対向車の存在がなんと嬉しいことか。渋滞が心底恋しくなります。そして脳裏をよぎるのは昨日かけられた呪い。雄島や金沢の神社や福井の鳥居での神に対する無礼な振る舞い。ヘッドライトに当たって死んでいく無数の虫たち。この恐怖の暗闇は報いなのか?どう考えても暗すぎるし長すぎる。自分でも気づかない内に黄泉国に迷い込んでしまったのだろうか。東尋坊さんが憑いてきてるんじゃないか?タスケテクレー!
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コンビニだ!!!
この時の安心感は筆舌に尽くしがたいものがありました。人がいることの有難さを噛み締めつつ、用もないのに入店してコーヒーを買ってしまいました。徐々に人家の明かりも見え始め、交通量も信号もちらほらと目につき出して一安心です。しかし暗闇と孤独の恐ろしさはホントにシャレにならないものです。夜の国道294にはお気を付けください。
人は「終わり」から目を逸らして生きています。しかしたまにはそういう事を考える必要もあるのではないか?それが今回東尋坊を目指した理由の一つでもあります。そんなことを考えていたにもかかわらず、その片鱗とすら言えない程度の不安事に接しただけでこの狼狽ぶり。雄島の呪いを軽視していた自分の想像力の無さには呆れてしまいます。しかし自分の無様な正体を知ることは重要だとも言えます。まだまだぼくは、考えも行動も不足だらけのようです。今回の旅は色々な意味で良いものでした。
東尋坊の旅 完!( ・`д・´)